ウランバートルで自転車を使うようになって3年になるのですが、いろいろと気づいたことをまとめてみますね。


まず、自転車を使うメリットですが、なによりも移動時間の節約になるということです。ウランバートル市内の交通渋滞は年々ひどくなる一方ですので、市の中心を移動するのであれば断然早く目的地につくことができます。ストレス軽減ですね。
それから、バス代、タクシー代をかなり節約できますから、一年間自転車通勤すれば、自転車本体の代金ぐらいすぐ取り戻せるんじゃないでしょうか。(尤も冬場は自転車は乗れませんが)


で、自転車がたいへんだなあと思う点は、なんといってもクルマが危険だということです。運転マナーなんていう考え事態が存在しない、無法地帯を走るのですからやっぱり緊張しますよ。それから道路がとにかくひどい。穴だらけ、ひびだらけなんですから。マンホールの蓋が開いていることも多いのでいつも注意していないと落っこちます。


その他に気が付いた点は以下。


●荷物は自分で持とう

荷物は自転車に預けたほうが体は楽だというのは良く分かるのですが、アパートの部屋まで階段で自転車を引っ張りあげることを考えると、自転車本体はなるべく軽いほうが大変な思いをしなくてすむのです。もちろんエレベーターつきのアパートもあるのですが、でもそんなアパートでも夜10時になればエレベーター使用停止になるわけなんです。12階まで階段で自転車を持ち上げるのはやっぱり大変なので、なるべく軽いにこしたことはないですね。それからゲル地区には急勾配や崖みたいになっている場所が少なくないので、そんな所ではやはり自転車を引っ張り揚げる必要が生じます。そういうわけで荷物はなるべく自転車とは別に持つようにするほうが何かと便利なのです。


●タイヤはブロックパターンでOK
日本では都市部の自転車通勤でMTBでもスリックタイヤに変えたり、ロードレーサーを使ったりしている人が少なくないようですね。でもウランバートルの道路状況は前述の通り最悪なので、(街中でも未舗装の場所や穴だらけの場所がたくさんあります)、なるべく頑丈なタイヤがベストです。ゲル地区にいたっては、岩や石がごろごろしていたり、完全にダート状態になっていることが多いですね。おまけに一度雨が降れば泥でグチャグチャのぬかるみにもなりますし。多少抵抗が大きくても、やっぱり太くてグリップ力の強いタイヤが必要です。


●警官には注意注意
職務質問されることがけっこう多いんですよ。なにかと理由をつけて呼び止められて罰金を請求されることが多いので、警官にはなるべく近づかない方が身のためです。警察署まで連行されて、留置場に入るか罰金を払うかと脅されたこともあります。さすがに腹が立ちましたが、しかたなしにお金を払うことになりました。まあ、日本円にして500円ぐらいだったんですけどね。おまけにニセ警察官がまた多いんです。ですから警察官を見たら、なるべく目立たず注意をひかないように気をつけることが大事です。ルートを変えるとか、呼び止められても聞こえないふりをして通りすぎるようにするとか、けっこう気を使います。パスポートとビザのコピーをいつも携帯して、日本大使館の電話番号も必ず控えるようにした方がいいです。


●大胆にかつ慎重に乗ろう
クルマ無法地帯の流れに乗って自転車を使うためにはやっぱりそれなりの覚悟が必要です。ドライバーたちも自転車に馴れていないので、こちらからなるべく大きなアクションでもって意思表示することが大切です。車線変更や割り込むときなど、大きく手を振って早め早めにこちらの動きを伝える必要があります。もちろん無理せずに慎重に自転車に乗ることも大事ですから、必要とあらばすぐに自転車を降りて押して歩くとか臨機応変な対応が求められますね。


●犬は怖いよ
犬を見たら追いかけてくると思いましょう。