タクシーの乗り方

個人的には正規営業のタクシーよりも白タクの方に乗るほうが気楽なのです。
正規のタクシーには料金メーターがついているのですが、早まわししているものも中にはあるんですよね。
もちろん正直なタクシードライバーさんも大勢いるのですが、それでも時には不正料金メーター付きのクルマに乗ってしまうこともあるわけで、支払いの段階でいろいろとやり合うのが面倒くさいんですよね。
その点白タクは、クルマの距離計を見て料金を計算するので比較的信頼できるし、ドライバーさんも普通のおじさんおばさんのような人が多いので、なんとなく安心なのです。
もちろん日本人がお客だと思うと少し高めの料金を請求してくることもあるのですが、プロフェッショナル不正ドライバーに比べれば、まだ可愛いものです。


タクシーの場合、普通は降車する段階で料金がはっきりするので、法外な値段を請求されないためには乗車中の時間がポイントだと個人的には思っています。
タクシー乗車の個人的な鉄則は「外国人だと気付かれるな、気付かれたら友達になれ」でしょうか。
行き先を告げた後はずっと無言で威圧感のある雰囲気を醸し出すようにしていると、クルマを降りる段階でもそんなに高い額を請求されないような気がします。特に強面の男たちと一緒にいるときは効果的なんじゃないかな。
ただ、女性の場合は難しいだろうし、だいたい行き先を告げた段階で外国人だとばれちゃうことがほとんどなんですけど。


で、外国人だと気付かれた場合は、とにかくひたすら喋って友好的な雰囲気をつくるように努力しています。
乗車時間が5分とか10分だとしても、とにかくこの短い時間の間でいかに友達になれるかがポイントじゃないかな。
友好的な雰囲気を醸し出しつつも、今走っているルートはいつもタクシーで移動しているので、正しい料金は知ってますからね、騙そうと思っても、そううまくはいきませんからねっていうことをそれとなく会話の中に織り交ぜたりもします。
基本的にはモンゴルの人たちは親切で気の良い人が多いし、情に流されやすい気質も持っているので、友達になればあまり法外なお金は心情的に請求できないんじゃないでしょうか。
だいたい白タクの運転手は、ちょっとお小遣い稼ぎのような感覚でやっている人も少なからずいるので値段の交渉も比較的やりやすいですよね。


タクシー降車時の個人的コツは「先手必勝」。
ドライバーはメーターを見て、料金を計算するわけなんですが(今だと1キロメートルで300から350Tぐらいでしょうか)、頭の中では距離に基づく正しい料金+上乗せ金額を考えていることが多いのです。
で、脳細胞がカシャカシャと計算状態に入っているうちに、予め用意しておいたお金をポンと渡して、ありがとさーん、っとクルマを素早く降りるとけっこううまくいったりします。
ウランバートル在住者ならば、町の中のおおよその距離がわかったりしていると思うので、乗車中にタクシー代を用意しておくと素早く行動できるんじゃないでしょうか。


ガソリン代も高騰しているし、クルマの部品も割高なので一般庶民で自家用車を保有している人たちはたいへんなんでしょうね。料金水増しする気持ちも理解できないわけではありません。
毎回、日本円で10円や20円の値段で喧嘩するのも大人気ないし精神的にも疲れるので、タクシーはなるべくスマートに乗りたいものです。