蝿蛆症の恐怖

えー、恥ずかしながら、久しぶりの更新です。
前回のインスタント臓物煮のリポートもずいぶん時間が経ってしまったので、また別の機会にでもしますね。


最近、草原地帯にちょっと行ってきたんですが、そこでひどい目に遭いました。
蝿蛆症」って聞いたことがありますか?
「ようそしょう」って読むらしいですね。

遊牧民の家に馬で寄ったときに、突然目に激痛が走りました。
どうやら蝿が目の中に飛び込んだような気がしたのですが、いつまでたっても目から痛みがとれないのです。
何か目の中に入っているのは確かなのですが、とにかくあまりの痛さに涙をポロポロ流しつつ目の中を確認してもらったら、なんとまあ数十匹の蛆が目の中で蠢いているというではないですか。
いやあ、これが「蝿蛆症」なんですね。
蝿が家畜や人の目の中に蛆を噴出して産み付けるんだそうです。
なんともはた迷惑な行為です。


で、とにかく目から蛆を摘出したいものの、なかなかの難題でありました。。
「水をくれい!」って何度お願いしても、遊牧民は「水なんかじゃだめだよ。取れないよ。」って言って取り合ってくれないんですよね。
ほんと、泣きっ面に蜂っていうか、弱り目に祟り目で泣きたくなりましたわ。っていうかすでにボロボロ泣いていましたけどね。


なんとか一人で目から蛆を取り出そうともがいていたんですがいっこうに埒が明かなくて、ひーひー言っていたら、遊牧民のおじさん、どうやら見かねて蛆を取り出す方法をようやく教えてくれました。
その方法というのは、指で直接眼球をつっついて蛆を一匹ずつ取り出すという単純ながらも、かなりの痛みを伴うやり方でありました。
乾いた指で直接眼球に触れると蛆が指に貼りついて取れるんですね。
うちの奥さんが目の玉をつっついて摘出してくれたんですけど、目の中で蛆がうじゃうじゃと動く様はよほど気持ちが悪かったみたいで、押し殺したような悲鳴を終始上げていました。
根気よくツンツンしてくれたおかげて、数十匹いた蛆も全部取り出すことができたわけです。感謝!(本当は一匹取り残していて夜になってから暴れだしたんですけどね‥)


この「蝿蛆症」、地方では結構普通にあるみたいです。
例の遊牧民たちも平然として笑っていましたし、ウランバートルでも地方出身の人に聞いてみると身近に経験者もいました。


蝿から目を守るのはやっぱりメガネやサングラスが良いみたいです。
たまたまあの時はサングラスをはずしていたんですよね。
同行者たちのサングラスにも蛆が産み付けられていました‥。


いやあ、今回はひどい目にあいました。
ま、それでも満天の夜空や大草原の気持ちの良い空気なんかは今回も十分楽しめたんですけど。
いずれにしてもこれからはサングラス必携を心がけます。


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